日本人の責任者が縫製工場に張り付いて管理を行えば、日本向けの製品品質になりますが、それは現地の管理者の認識や目線が日本人とは異なる点があるということだと思います。依頼者側が意図した品質と作り手側が意図した品質、製品品質に関して何をどのようにすれば良いのかのズレです。

現地の縫製工場の製品品質

縫製工場の経営方針にもよります。品質に目をつぶってでも製品を安く買いたいクライアントに向けて生産している工場は管理能力が低く品質は低いです。
またジャイプールなどで生産されているフォークロアテイストのインド特有の装飾が施された小ロット生産品では品質にムラがでやすいように思います。

欧米向けのアパレル工場は品質が低い?

ティーシャツやシャツなどの量産品では、欧米向けの工場、日本向けの工場で品質にそれほど差はないように感じます。アメリカのGAPや日本のUNIQLOはインド国外向けにインドで製品を生産しています。
日本市場特有のデザインやこだわりのある製品では、現場管理者に日本人と同じ認識と目線が必要になり、日本人が管理することが向いています。但し、現場の労働者への指導が必要になるので実際に指導業務に携わるのはインド人が行うことが一般的です。

どのような縫製工場で生産すればいいのか

日本企業への納品経験が無い縫製工場は日本側と認識のズレが大きい可能性があり、不良品や納期遅れのリスクがあります。
また、規模の小さな縫製工場やアパレル事業の経験の浅い縫製工場は、そもそも取引における信用性が低いように思います。

東京のアパレルの展示会に行くと、数百社以上の縫製工場と出会うことができますが、インドの工場担当者は受注するまでは良いことしかいいません。口八丁手八丁といったところです。
工場経営者の信用性、人が良いかどうかを判断できればベターですが、意図した品質の製品が納期通りに納品されるかどうかは別の視点からの検討も必要になります。